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長らくマイホーム関連の不動産会社、金融機関、そして実際にマイホームを買われた一般の方々など、多方面の取材に携わってきた経験を生かして本音でお答えします。効率的なマイホームの頭金づくりから、ローン破綻に陥らないローンの組み方、少しでもトクする返済方法まで何でもご質問ください。 |
■ご相談者 |
■アドバイス |
公庫や年金などの公的融資のほか、民間のローンでもローンの組み替え制度があります。ボーナス併用を毎月返済だけにする、元利均等返済を元金均等返済にする、毎月返済額を増額して期間を短縮することなどが可能になります。ただし、民間ローンでは元金均等返済は利用できないところも少なくないので注意してください。こうしたローンの組み替えには金融機関別に手数料がかかることがあります。ちなみに住宅金融公庫の場合には5250円になっています。 向山さんの場合、毎月返済額が約7万円で、ボーナス時が約31万円。現状では毎月の給料やボーナスもほとんど貯蓄に回せないカツカツの状況ですから、たしかに家計の見直しが必要でしょう。ボーナス返済をなくして毎月返済だけにすると、毎月返済額は約12万円になります。現在は約7万円ですから毎月の支出を5万円ほど削らなければなりません。教育費などあまり削りたくない項目もありますが、お小遣い関係や光熱費、保険料など削減余地のありそうな項目も少なくありません。ぜひ頑張って節約につとめてください。そうすれば、ボーナスから住宅ローン返済に回していた約31万円をソックリ貯蓄できる計算です。 ただ、現実問題としていきなり毎月の支出を5万円も減らすにはかなり厳しい面もあります。そこで、現在の貯蓄を生かしてこれを減らす方法を考えてみる手もあります。たとえば、残高の少ない公庫特別加算分を組み替えのときに一括返済してしまいます。貯蓄は150 万円ほど減りますが、その結果、毎月返済額を7000円ほど減らすことができます。これだけでも、家計の見直しに少しはゆとりが生まれるかもしれません。 思い切って、この際住宅ローンを借り換えてしまう方法も考えられます。銀行の変動金利型に借り換えると、毎月返済額は10万円台に減らすことができます。さらに、このときに定期預金の半分を取り崩して住宅ローンを250 万円減らせば、毎月返済額は10万円を切ります。これなら現在の月々の支出を3万円減らすだけで何とか対応できることになります。少しお小遣いを我慢する程度ですむのではないでしょうか。 変動金利型には多少の不安があるかもしれません。しかし、向山さんが利用されている住宅金融公庫のローンは、11年目以降金利がアップする段階金利型で、5年前に借り入れた向山さんの場合には、年利4.0 %に上がります。このままでもその時点で借り換えを実行しないと返済負担が重くなります。それを先取りして負担の軽減を図っておくほうが得策かもしれません。とはいえ、銀行ローンに借り換えた場合には、金利変動の可能性があるので、金利動向に細かく目を配り、金利が大幅に上がりそうなときには、固定期間の長いローンに借り換えるなどの臨機応変な対応を忘れないようにしてください。 ・建売住宅購入時の資金計画 購入価格3800万円 自己資金800 万円
・現在のローン残高
・毎月返済だけにした場合の返済額
・公庫特別加算を一括返済した上で毎月返済だけにする
・銀行ローンに借り換える
・元金を減らして銀行ローンに借り換える
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