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■ 保険の必要保障額は?


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●生命保険の「必要保障額」とは?


生命保険の適切な加入法は、ひと言で言うなら「その人のリスクに合わせて入る」ことです。具体的には、生命保険でカバーできるリスクのうち、被保険者が亡くなった時の経済的リスクに備える「死亡保障」と、被保険者が病気やケガで入院した時の経済的リスクに備える「入院保障」の2つにおいて、なるべく過不足なく、適切に加入することです。

そのためには、公的保障や貯蓄などで不足する死亡保障や入院保障を算出、あるいは目安額を検討する必要があります。この「公的保障や貯蓄などでは不足する分」が民間の保険で備えるべき保障額、つまりは「必要保障額」なのです。

必要保障額は、個々のライフステージによって異なります。自分にとっての必要保障額を見極めることは、保険に新たに入る際にも、見直しをする際にも、とても大事なことです。また、時間の経過やライフステージの変化によっても必要保障額が変化することも忘れてはいけません。


●必要保障額の目安は?


まずは、死亡保障と入院保障について、保障額の目安を示しておきます。ただし、これはあくまでも目安にすぎませんので、個々の状況において調整が必要です。

▼必要保障額の目安
年収300万から800万円程度の場合。相続対策が必要な場合はこの限りでない。
※親に残したい分は適宜プラス。貯蓄があれば保障を減らせます。
★子どもは1人の場合。1人増えるごとに年齢・進路に応じて500万〜1500万円プラス。
☆子どもは1人の場合。1人増えるごとに300万〜500万円程度プラス。

(2006年3月現在、豊田作成)
<男性編>
ステージ 職業 妻は? 住まい 死亡保障 入院保障(日額)
シングル 会社員・公務員 300万〜500万円 5000円程度
自由業・自営業 300万〜1000万円 1万円程度
DINKS 会社員・公務員 フルタイム勤務 1000万〜2000万円 5000円程度
自由業・自営業 1500万〜2500万円 1万円程度
扶養中の
子有り家庭
会社員・公務員 専業主婦・パート 持ち家 2000万〜3000万円 5000〜1万円
賃貸 3000万〜4000万円
フルタイム勤務 持ち家 1500万〜2500万円
賃貸 2500万〜3500万円
自由業・自営業 専業主婦・パート 持ち家 3000万〜4000万円 1万〜1万5000円
賃貸 4000万〜5000万円
フルタイム勤務 持ち家 2000万〜3000万円
賃貸 3000万〜4000万円

<女性編>
ステージ 職業 住まい 死亡保障 入院保障(日額)
シングル・
DINKS
会社員・公務員 300万〜500万円 5000円程度
自由業・自営業 300万〜1000万円 1万円程度
扶養中の
子有り家庭
専業主婦・パート 500万〜1000万円 5000〜1万円
扶養でないが従たる働き手 1000万〜2000万円
妻が一家の大黒柱 持ち家 2000万〜3000万円 7000〜1万2000円
賃貸 3000万〜4000万円
ひとり親 持ち家 1500万〜2500万円 1万〜1万5000円
賃貸 2500万〜3500万円


●死亡保障の必要保障額の計算


死亡保障の必要保障額の計算方法は、簡単に言うと、〔その人が亡くなった後にかかる遺族の生活費や教育費など〕から〔遺族年金や今後働いて入ってくるお金、貯蓄など〕を差し引いた分です。より適切な保障額を知るため、できるだけ下表に当てはめて計算をするといいでしょう。ただし、相続対策として保険に加入する必要があるという方は調整が必要です。

既に示した死亡保障の「目安表」において、会社員・公務員と自由業・自営業に差があるのは、会社員・公務員には死亡退職金や遺族厚生(共済)年金があるであろうことを見込んでのもの。また、持ち家かどうかで分けているのは、被保険者が死亡後の住居費の有無に影響を与え、必要な保障額にも差が出るためです。住宅ローンを返済中であっても、団体信用生命保険に加入していれば死亡時には残債が相殺されます。ただし、持ち家であっても建て替え費用までを見込むかどうかでも保障額は違ってきます。

幼い子どもがいる場合は、妻の死亡も大きなリスクです。妻が亡くなっても男性には遺族基礎年金は支払われないうえ、遺族厚生年金も支払われる人は限られます。そんな中、育児を1人で負ってそれまでのような生活を送るのは厳しいのではないでしょうか。

個々の状況を反映して必要保障額を算出することをお勧めします。

▼保険で備える金額
〔被保険者死亡後にかかるお金〕−〔準備できるお金〕=〔保険で備えるお金〕


被保険者死亡後にかかるお金
遺族の生活費  年(    )万円×(  )年間=
※家族ありの場合。現在の生活費の7〜8割。子供独立後は2〜3割減で計算
(    )万円
遺族の住宅費 年(    )万円×(  )年間=
※家族ありの場合。家賃、固定資産税など。
 団体信用生命に入っている人はローンは消滅
(    )万円
子どもの教育費 (    )万円
死亡整理代 (    )万円
その他の支出や親などに残したい分 (    )万円
合計 〔      〕万円

準備できるお金
死亡退職金 (    )万円
遺族年金
*遺族基礎年金は18歳未満の子1人10 2万3100 円、2人125 万17 00円(平成17年度価格)
*遺族厚生年金・遺族共済年金
※妻が亡くなった場合、夫は遺族基礎年金は受け取れない
(    )万円
今の貯蓄額 (    )万円
収入予想 年(    )万円×(  )年間 = (    )万円
合計 〔      〕万円


●入院保障の必要保障額


入院保障の必要保障額は不確定要素が多く、計算で明確に出せるものではありません(詳しくは「医療保険とがん保険の役割は?」で説明しています)。

上に提示した入院保障の目安はあくまでも目安ですので、各自で調整が必要です。会社員は病気やけがの治療・療養で仕事を休む場合も有給休暇給もあるし、それが切れた後も給与の6割の傷病手当金が最長1年半もらえるなど福利厚生が充実しているため、自営業に比べると入院保障の目安は低めにしてあります。逆に自営業は、入院をした場合は収入がストップする可能性もあり、所得補償もかねて少し厚めの入院保障になっています。

また、幼い子供のいる家庭ほど、入院時に余分なコストがかかると考えられるため、入院保障も高めに設定してあります。目安を参考に、自分の状況にあわせて調整を加え、入院時の必要保障額を決めましょう。

入院保障は、保険だけに頼らず、貯蓄と2本立てで備えることが大事。自己負担が増える傾向にあるので、きちんと「予備費」として生活費の半年分以上の貯蓄をすることも大事です。


〔 要点&ワンポイントアドバイス 〕
生命保険の「必要保障額」は死亡保障と入院保障で考える。
死亡保障の必要保障額は、〔その人が亡くなった後にかかる遺族の生活費や教育費など〕から〔遺族年金や今後働いて入ってくるお金、貯蓄など〕を差し引いた分で算出することができる。
入院保障は保険だけに頼らず、貯蓄と2本立てで備えることが大事。


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ファイナンシャルプランナー 豊田真弓

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