節約・ライフプラン

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■ 医療保険とがん保険の役割は?

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●入院したらいくらかかる?

「長期入院で毎月何十万円もかかったらどうしよう」と心配する人もいると思いますが、まずは高額療養費制度を知りましょう。現在、公的医療保険に入っていれば、個人が負担する医療費は3割です。しかし、高額療養費制度によって1カ月間の負担に上限が設けら、病院ごとの窓口支払いが自己負担額まで済むようになりました。

<高額療養費制度>
給与所得者/月収 自営業/年間総所得 自己負担上限額(月額)
53万円未満 600万円以下 72,300円+(かかった医療費−361,500円※)×1%

53万円以上

600万円超 139,800円+(かかった医療費−699,000円※)×1%
※2006年10月から267,000円、500,000円

実質的な自己負担分 自己負担上限額
食事療養費 1日780円
差額ベッド代 0〜3万円
(発生するのは全病床の約16%、3,000円以下が約44%)
健康保険対象外の治療費や医薬品
(先進医療の技術料、民間療法、漢方など)

もし、1カ月間に100万円の医療費がかかった場合、平成19年3月末までは病院の窓口では一旦自己負担を全額支払い、あとから自己負担を限度額を超える分が高額療養費として払い戻される仕組みでしたが、平成19年4月から、70歳未満の入院費用については、病院ごとの窓口が自己負担限度額までで済むようになったため、会社員なら本人が病院に払うのは87,430円。実際には、これに食事療養費(1日780円)や差額ベッド代、先進医療の技術料が全額自己負担に。下の例では、食事療養費と差額ベッド代を含めた160,830円を30日で割ると約5,360円。

差額ベッド代がかかるかどうかや、いくらかかるかは入院してみないとわからず、全てを保険でまかなおうとするとコスト高に。そのため、入院保障は保険だけでなく貯蓄と2本立てで備えるのが合理的といえます。

<会社員が1ヵ月入院して100万円の医療費がかかった場合>
内訳 Aさん(月収53万円未満)の場合
2006年9月末まで 2006年10月以降
病院に支払う
医療費
30万円(3割負担) 8万7,430 円(高額療養費制度を適応)
自己負担の上限
(実質的な自己負担)
72,300+(100万−241,000)×1%
=7万9,890円
80,100+(100万−267,000)×1%
=8万7,430円
食事療養費 780円×30日=2万3,400円 780円×30日=2万3,400円
差額ベッド代
(5,000円が10日
かかった場合)
5,000円×10日=5万円 5,000円×10日=5万円
合計 15万3,290円 16万830円
1日当り 約5,110円 約5,110円


●医療保険の役割は?

思いがけず病気やケガで入院したとき、あなたは今の生活を維持していけますか?「保険の必要保障額は?」で述べたような公的医療保険でカバーできない経済的リスクに備えるための保険が医療保険です。医療保険には入院保障や手術保障がセットされているほか、商品によっては通院保障や小さな死亡保険金などがセットされているものも。

最近は、1泊2日から保障するタイプが増えている他、同じ原因で入院したときの1入院の制限も60日のように絞り込んだものから、700日、1000日など長いものまであります。また、通算限度額は1000日、1095日と長期化する傾向が。医療保険には定期型と終身型があります。定期型は、目先の保険料が比較的安いけれど、更新ごとに保険料がアップしていきます。終身型は当初の保険料は高めですが、保険料が途中で変わらないのが特徴です。


●がん保険の役割は?

現在、日本人の死因の1/3ががんですが、一方で生存率(5年生存率)も高まり、がんは「治す病気」といえます。実はがんであっても、病院で保険の利く範囲の治療を受ける分には他の病気となんら変わりません。しかし、日本は「混合診療」を禁じているため、海外で使われているがん治療法や薬剤で日本で無認可のものを利用しようとすると、すべての治療費が10割負担の「自由診療扱い」に。しかも、自由診療だと高額療養費制度も利用できないため、患者の負担は非常に大きくなります。

こうしたがんのリスクに備えるのががん保険。がん保険は大きく分けると、支払った分を保険で補填する「実損填補型」と、所定の状態になったときに一定額が給付される「定額給付型」とがあります。がんのリスクを感じる人は備えておくと安心ですが、がん保険は医療保険の次に加入するサブ的な保険です。医療保険でもガンは保障されるので、やみくもに保障を厚くし過ぎることはないでしょう。


〔 要点&ワンポイントアドバイス 〕
公的医療保険は、高額療養費制度によって1カ月間の負担に上限が設けられています。
差額ベッド代がかかるかどうかは入院してみないとわからず、全てを保険でまかなおうとするとコスト高に。そのため、貯蓄と2本立てで備えるのが合理的。
公的医療保険でカバーできない経済的リスクに備える保険が医療保険。
がん保険は、医療保険の次に加入するサブ的な保険。保障を厚くし過ぎずに。

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ファイナンシャルプランナー 豊田真弓

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