節約・ライフプラン

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●住宅  
家を所有するメリットとデメリットは?
家を借りるメリットとデメリットは?
住宅資金準備に適した金融商品は?
親からの贈与の特例とは?
住宅ローンの種類について教えて下さい。
固定金利選択型と変動金利型はどっちがおトク?
ローンの諸経費にはどのようなものがありますか?
借入限度額は目一杯使っても大丈夫でしょうか?
住宅ローン控除って何?
住宅ローンの繰り上げ返済とはどんなこと?
住宅ローンの借り換えとはどんなこと?
年齢が高くてもローンは組める?
ローンに生命保険がつくのはなぜ?
住まいの保険には何があるの?
共有名義のメリットとデメリットを教えて?
引っ越しで気をつけることは何?
家を買い換えると税金はどうなる?

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●家を所有するメリットとデメリットは?  

自分の家を持つ満足感が味わえる反面 、高額のローン負担を抱えます。

マイホームのメリットは、なんと言っても自分の家を手に入れたという達成感と、住まい方に制限がないことではないでしょうか。気分を変えたかったら壁の色を替えるのもテラスをサンルームにするのも自由です。また、家族構成の変化や介護が必要になったときのバリアフリーへの改造なども、他人の意思を確かめる必要もありません。二つ目のメリットとしては、その場所に定住できるので、ライフプランを立てやすいことです。

一方デメリットとしては、購入に多額の資金が必要なことです。ざっと考えてみても、土地や家そのものの価格のほかに、契約に伴う消費税や印紙税、登記するときの登録免許税、不動産取得税、それに中古なら仲介手数料もかかってきます。マイホームですから、購入後は固定資産税も毎年発生してきます。しかもローンを利用した場合は、金利の負担も重くのしかかります。

次に考えられるのは、今話題の欠陥住宅を買ったときです。ハウスシックのため引っ越すことになったら大変な損失です。そこまでいかなくても、水はけの悪い土地や、近くに大きな遊戯施設ができるのを知らずに買ったというのはよくある話です。日曜日の朝はゆっくり寝ていたい…という方は、ゴルフ練習場の近くも考えものでしょう。

しかし、こういったデメリットは、何年もかけて物件を見ながら目を肥やすとか、コツコツと頭金を貯めながらローン返済のプランを練るとか、将来のリフォーム資金も視野に入れて、時間をかけて準備をすることによってデメリットの度合いを薄めることができます。ありあまるお金があって、波瀾に満ちた人生を生きがいとしているのでなければ、家だけは絶対に衝動買いなさいませんように。
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●家を借りるメリットとデメリットは?  

気軽に住み替えられますが、老後も家賃負担が続くという不安も残ります。

メリットと言えるのは、まず維持費や税金がかからないことでしょう。家の維持には、まめな修繕や手入れが大切ですが、この時代、職人さんを数日頼むだけで結構な金額ですから、オーナーに任せておけるのは気持ち的にも楽です。もし不都合があっても、転居するという手も使えますし。引越し費用や敷金の用意があれば、持家よりも住み換えはずっと自由ですから、子どもの成長に合わせて適当な家に住まうことも可能です。

しかし他方デメリットとしては、敷金や礼金が多額で、どんなに高い家賃を払っても永遠に自分のものにはならないということがあります。つまり、年を取って働けなくなっても、毎月の家賃は発生してくるわけです。また、保証人がいないと契約できない、高齢者には貸してくれない、定職がないと借りづらいといった現実もあります。家主の都合で突然転居しなければならない場合もあったりして、ライフプランが狂ってしまう恐れが結構ありそうです。
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●住宅資金準備に適した金融商品は?  

月々は財形住宅貯蓄、ボーナス時はつみたてくんがオススメです。

3年先にはマイホームを手に入れたいから、そのときまでにいくら作る−−など目標がハッキリしているのであれば、元本割れのない確実な金融商品で住宅資金をためるようにしたいものです。と同時に、運用利回りだけではなく、住宅を買うときにメリットのある金融商品を利用するのが得策です。

その最右翼は住宅金融公庫の住宅債券(愛称・つみたてくん)でしょう。半年に1度20万円〜60万円を7〜11回積み立てれば、銀行の定期預金より高い利回りで増やすことができるほか、住宅金融公庫の割増融資(最大で1,320万円)を利用できる、収入基準が緩和される、公庫融資付き物件情報が送られてくるなどのメリットがあります。同様に郵便局で扱っている住宅積立郵便貯金も、毎月一定の額を1年から5年にわたって総額42万円〜50万円を積み立てると住宅金融公庫の割増融資(最高275万円)を利用できます。

さらに、財形貯蓄(一般、住宅、年金)も候補の一つです。財形貯蓄を1年以上続け、残高が50万円以上になれば、財形融資を利用できるようになります。こちらは残高の10倍、最高4,000万円、購入価格の8割までの融資限度額です。

できるだけ早く住宅資金を増やすためには、毎月は財形貯蓄で、ボーナス時はつみたてくんで積み立てていくのが確実でより多くのメリットを享受できる方法といえるでしょう。
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●親からの贈与の特例とは?  

住宅資金として使う場合に限り、550万円までが無税で贈与出来ます。

親子の間であっても、年間60万円以上の贈与があった場合には贈与税の対象になります。贈与を受けた人がその金額に応じて税金を支払うことになります。
でも、この贈与をマイホームの購入資金に当てる場合には、「住宅資金贈与の特例」が適用されます。現状では550万円の贈与までは税額ゼロで、1,500万円までは低率課税になっています。たとえば、通常の300万円の贈与だと税額は21.0万円ですが、それがタダで済みます。500万円の場合も税額84.5万円がタダに、1,000万円の場合は260.5万円が45万円の税金で済むわけです。
この特例を利用できるのは一生に一度だけで、所得が年間1,200万円(給与所得のみの会社員は年収約1,442万円)以下などの条件があります。また、住宅についても床面積50m2以上などの条件があるので自分たちの場合には利用できるかどうか確認しておいてください。
なお、この特例は両親、祖父母からの贈与が対象で、配偶者の両親や祖父母からの贈与は対象になりません。奥さんが両親などから贈与を受けるときには、贈与を受けた金額分だけ奥さんの持ち分にして、共有名義で登記するようにしてください。そうしないと奥さんの両親などからご主人に贈与があったものとして、高い贈与税を課せられかねません。
特例を利用したときには、贈与を受けた翌年の申告時期(2月1日から3月15日まで)に、必要書類を添えて贈与税の申告書を税務署に提出する必要があります。特例を利用した結果 税額がゼロになる場合でも申告が必要なので注意してください。

住宅取得資金贈与の特例ならこんなに税金が安くなる
贈与額 通常の贈与税 特例の贈与税 軽減額
200万円 9.0万円 0.0万円 9.0万円
300万円 21.0万円 0.0万円 21.0万円
400万円 42.5万円 0.0万円 42.5万円
500万円 84.5万円 0.0万円 84.5万円
600万円 101.5万円 5.0万円 96.5万円
700万円 136.5万円 15.0万円 121.5万円
800万円 176.0万円 25.0万円 151.0万円
900万円 216.0万円 35.0万円 181.0万円
1,000万円 260.5万円 45.0万円 214.5万円
1,500万円 505.0万円 105.0万円 409.0万円
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●住宅ローンの種類について教えて下さい。  

住宅ローンには公的融資と民間融資の2つがあり、金利タイプも様々です。

住宅ローンには大きく分けて、公庫融資を初めとする公的融資と、銀行ローンに代表される民間融資とがあります。その主なものをあげると以下のようになります。自分たちはどのローンを使えるのかよく調べて、もっとも有利な資金計画を立てるのがマイホーム購入後の家計の安心につながります。

・公庫融資
政府系の金融機関である住宅金融公庫が行なっている融資。「公庫融資付き」「公庫融資利用可」などと表記されている物件を買うときに利用できる。一定の収入があって確実に返済できる見通しのある人なら誰でも利用できる。融資額は物件の形態や地域、規模などによって異なる。金利タイプは固定金利型だが、11年目から金利が上がる段階金利。当初金利は固定金利型としてはもっとも低い。

・年金融資
厚生年金、国民年金に3年以上加入していて、過去2年間保険料の滞納がない人が利用できる。年金の種類、加入期間によって融資額が異なる。公庫融資を利用できる物件ならほぼ対象になる。厚生年金に10年以上加入している人なら、一般融資800万円と特別融資520万円の合計1,320万円まで利用できる。金利タイプは固定金利型で、完済まで完全に金利が変わらないタイプと、公庫と同じ段階金利タイプから選択できる。固定金利型では公庫融資についで金利が低い。

・財形融資
財形貯蓄を1年以上行い、貯蓄残高が50万円以上に達していて、会社から利子補給などの負担軽減措置を受けられる人が対象。融資限度額は貯蓄残高の10倍、最高4,000万円、購入価格の8割までのいずれかいちばん少ない金額。住宅の条件はほぼ公庫並みだが、一戸建ては敷地面積100m2未満でもOKなど、公庫融資対象外の住宅でも利用できるケースがある。金利タイプは5年間金利が変わらない5年固定型。6年目以降はその時点の金利が適用される。

・自治体融資
都道府県、市町村(東京都では特別 区)の融資制度。利用できる人の条件、融資条件などは自治体によって異なるので、いま住んでいる自治体、これから住もうとする自治体、勤務先のある自治体の融資制度を調べておきたい。

・銀行ローン
都市銀行、信託銀行、地方銀行、外資系銀行をはじめ信用金庫、信用組合、農協、漁協、労働金庫のほか各種のノンバンクでもローンを扱っている。利用できる人の条件や物件の条件は金融機関によって異なるが、公庫融資を利用できない物件でも利用できることが多い。金利タイプは多様だが、主なものは変動金利型と固定金利選択型(次項参照)。
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●固定金利選択型と変動金利型はどっちがおトク?  

金利の上がり方の予測に応じて、固定金利選択型の期間を選びましょう。

公的融資は原則的に固定金利型ですが、銀行ローンには変動金利型と固定金利選択型があります。変動金利型というのは、市中の金利動向に応じてローン金利が変動します。ただし、あまり頻繁に返済額が変わると計画を立てにくいので、返済額の見直しは5年に1度になっています。金利が上がったときでも増額は25%までにとどめることになっています。金利が大きく上昇すると未払い利息が発生し、最悪の場合には予定の完済時になっても元金が残ることもあり得ます。一方、固定金利選択型というのは、2年、3年、5年、7年、10年、20年などの特約期間中の金利は変わりませんが、その特約期間終了時にはその時点の金利で再び固定金利選択型を選ぶか変動金利型に切り換えるかを選択する仕組みです。特約期間が短いほど金利が低く、長いほど高くなります。

どちらがトクなのか、それは今後の金利変化をどう見るかによって考え方が分かれます。たとえば、今後は金利が上がるにしてもそう大きく上がることはないと考えるのなら、金利の低い変動金利型が得策でしょう。あるいは変動金利型より金利の低い固定金利選択型2年ものを繰り返し使っていく方法が考えられます。ただし、この場合、予想以上に金利が上がりそうになったときには、繰り上げ返済を行なう、思い切って長期の固定金利選択型に切り換えるなどの臨機応変な対応が求められます。これに対して、金利上昇リスクが大きいと考えるなら、10年以上の特約期間を利用するのが無難。両者の中間をとって、特約期間5年を利用し、金利の高い10年ものを利用したときと同じ返済額にして、返済期間をできるだけ短くするといった対応なども考えられます。
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●ローンの諸経費にはどのようなものがありますか?  

住宅ローンを借りるときは、融資手数料や保証料などの諸経費がかかります。

お金を借りるにもお金が必要です。利用するローンの種類、組み合わせにもよりますが、概算では1,000万円当たり20万円〜30万円ほどみておく必要がありそうです。その主なものは以下の通 りです。

・印紙税
ローン契約時に必要になる。契約金額500万円超1,000万円以下が1万円、1,000万円超5,000万円以下が2万円。

・融資手数料
金融機関ごとに必要で、公庫は新築が4万8,510円、中古が3万6,380円、銀行ローンはほぼ3万円程度。

・保証保険料
金融機関が指定する保証機関の保証を受けるのが原則で、1,000万円、35年返済の場合、公庫は15万2,000円、銀行は20万6,140円など。

・抵当権設定登記
ローン利用に当たっては金融機関が物件に抵当権を設定する。その登記のための抵当設定登録免許税がかかる。通 常の税額はローン契約額の0.4%だが、一定条件を満たす物件は0.1%に軽減。登記を司法書士に依頼する場合にはその報酬も必要。 これらのほか、ローン利用に当たっては生命保険や火災保険などへの加入も不可欠になります。
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●借入限度額は目一杯使っても大丈夫でしょうか?  

いくらまで借りられるのかではなく、いくらなら確実に返済可能かを考えて借りる事が大切です。

それがローン破綻の最大の原因です。自分たちの条件でいくらまで借りることができるのかではなく、いくらまでなら確実に返済できるのかから、自分たちなりの借入可能額をはじきだす必要があります。

通常、住宅金融公庫では年間の返済額が年収の20%に相当する額が借入限度額になります。年金融資を公庫を通 して利用する場合には年金融資分も合わせた返済額がやはり年収の20%以内でなければなりません。ただし、会社や各地の年金協会を通 して年金を借りる場合には、公庫融資と合わせて35%程度までOKとするところが多いようです。銀行でもやはり公庫や年金と合わせて35%まで可能というのがふつうです。

でも、年収500万円で35%までローン返済に回すとどうなるのでしょうか。自由になるお金は年間300万円強ということです。しかも、マンションならこれに管理費や修繕積立金、駐車場料金などが加算されます。一戸建てでも将来のメンテナンスに備えた貯蓄が欠かせません。それに固定資産税・都市計画税などの税負担も発生します。実質的に手元に残るのは300万円以下でしょう。そのなかで子どもたちの将来に備えた貯蓄、老後の備えまで蓄えていくのは並大抵のことではありません。まずは、自分たちの家計を振り返ってみて、いま現在、住宅費(賃貸住宅の家賃など)、住宅資金づくりの貯蓄、駐車場料金などの住宅関連費用を年間いくら負担しているのかを算出してください。マイホームを買ったときに発生する各種の負担がその範囲内に納まるように資金計画を考えるようにしなければたいへんなことになります。

一般的には年間の返済額は年収の25%までに抑えるのが無難といわれていますが、実際に以下の計算式に当てはめて、皆さんの場合はどうかを算出、自分たちなりの借入可能額をはじきだしてください。

・現在の住宅関連支出(年間)
 (家賃負担)+(管理費・共益費など)+(駐車場料金など)+
 (住宅資金のための預金)=年間の住宅関連支出 1

・年間のローン負担可能額
 (年間の住宅関連支出 1)−[(購入後の管理費・修繕積立金な)+
 (駐車場料金など)+(固定資産税・都市計画税)]=年間のローン負担可能額 2

・年収に占める年間返済額の限度
 (年間のローン負担可能額 2)÷(年収)×100=年収に占める年間返済額の限度%
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●住宅ローン控除って何?  

納めた所得税を限度として、最長10年間税金が戻ってくる制度の事をいいます。

住宅ローンを使ってマイホームを買ったときには、一定の計算式に基づいて所得税の控除を受けることができます。会社員の場合には支払った所得税の一部もしくは全部が還付金として返ってくるわけです。ただし、返済期間10年以上のローン、購入する家は床面積50m2以上などの一定の条件を満たしている必要があります。

現在のローン控除制度は最大では10年間で500万円返ってくることになっています。ただし、利用しているローンの残高、その人の年間の所得税額によっても違ってきます。実際に500万円の控除を受けられるのは年収がおよそ1,000万円以上の人で、かつ当初のローン利用額が6,000万円を超えている人に限られます。年収が700万円程度の人で、ローン利用額が3,000万円だと10年間でほぼ270万円ほどの控除額と考えておけばいいでしょう。

このローン控除を利用するには、入居した年の翌年の申告期間(2月1日から3月15日まで)に居住地を所轄する税務署に申告します。会社員の場合には初年度に申告すれば、翌年から会社の年末調整で控除を受けることができます。

ローン控除制度の控除額の最高額
・年末残高(5,000万円上限)の1% 最高50万円X10年
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●住宅ローンの繰り上げ返済とはどんなこと?  

貯蓄などを利用して元金の返済に充て、利息を減らせる制度です。

住宅ローンは通常に返済していくだけではなく、手元に余裕ができたときには全額繰り上げ返済、一部の繰り上げ返済が可能です。繰り上げ返済すると、本来支払うべき利息を大幅にカットすることができ、金利条件などによっては100万円の繰り上げ返済で200万円、300万円とトクすることがあります。現在のように金利の低い時期には金融商品で増やそうとしてもなかなか増えないので、それよりは繰り上げ返済に回すほうがトクすることが多いはずです。

ローンの一部繰り上げ返済には毎回の返済額を変えずに残りの返済期間を短くする「期間短縮型」と、残りの返済期間を変えずに毎回の返済額を少なくする「返済額軽減型」とがあります。期間短縮型のほうがトクする金額が圧倒的に多くなります。当面 の返済が厳しいために返済額を減らしておきたいという事情のある人以外は、期間短縮型を利用するのが得策です。

下の図にあるのが期間短縮型の仕組みです。1,000万円を35年返済、金利3%で利用している場合、12回終了時に約101万円を繰り上げ返済すると、これはすべて元金分に充当されます。これは67回分の元金に相当しますから、返済期間を5年半ほど短縮できます。しかも、この間に支払うべき利息約157万円をカットできるわけです。

この繰り上げ返済、実行時期が早いほど短縮できる期間が長くなり、トクする金額が大きくなります。また、実行する際には、
1.金利の高いものから
2.ローン残高の多いものから
3.返済期間の長いものから
実行するのが得策です。複数のローンがある場合には、どのローンがいちばんトクするのか、十分に試算してから実行するようにしたいものです。
ただ、金融機関によって一定の手数料がかかり、また繰り上げ返済の最低単位 などの条件があるので、あらかじめ確認しておきましょう。
繰り上げ返済の仕組み
 設定条件 ローン利用額1,000万円、金利3%、35年返済、
 ボーナス返済なし
 12回終了時に約101万円を期間短縮型で繰り上げ返済する

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●住宅ローンの借り換えとはどんなこと?  

金利のより低いローンを借りて、ローンの返済総額を減らそうとする制度です。

自分たちが返済しているローンの金利より新規のローン金利が低くなっているときには、その金利の低いローンに借り換えると毎回の返済額が減少し、完済までの総返済額でもトクすることになります。たとえば、下にあるように5年前に金利5%で3,000万円のローンを借りている人が、いま3%のローンに借り換えることができれば、毎回の返済額を3万円ほども少なくすることができるのです。年間では36万円ですから、実行しない手はありません。

では、どんなときにトクするのでしょうか。
1.金利差が0.5 %〜1.0 %以上ある
2.残高が500万円〜1,000万円以上ある
3.残りの返済期間が10年以上ある
この3つの条件に該当する人は、まず金融機関で相談してみてください。トクする可能性が高くなります。

なお、公庫融資や年金融資などの公的融資は住宅を買うときの融資ですから、借り換えには応じてもらえません。借換先は銀行などの民間ローンになります。このため、新たに事務手数料、保証料などの費用が必要になり、民間ローンでは完全な固定金利型は少ないので、将来金利が上がると多少のリスクがあります。それを踏まえた上で借り換えるようにしてください。

借り換えでトクする例
・5年前に平均金利5%で3,000万円借入
  35年返済、ボーナス返済なし
  毎回返済額15万1,406円
  現在の残高2,820万4,210円
    ↓
・金利3%のローンに借り換え(諸費用込みで2,880万円)
  30年返済、ボーナス返済なし
  毎回返済額12万1,421円
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●年齢が高くてもローンは組める?  

ある程度高齢でもローンは組めますが、返済年数は短くなるのが一般的です。

公庫融資では申し込み時の年齢が満70歳未満であればOKです。ただし、完済時の年齢は満80歳までですから、年配の人だと利用できる返済期間に制約が出てきます。

45歳未満の人であれば、最長で35年返済が可能ですが、45歳の人なら34年が最長で、50歳の人だと29年まで、55歳の人は24年までと限られます。年金融資は会社を通 して利用する、各地の年金協会を通して利用する、公庫を通して利用する方法があり、それぞれの規定によってきます。一方民間の銀行ローンでは申し込み時満60歳〜65歳未満、完済時満70歳〜75歳未満などの規定があり、銀行によって違ってきます。

いずれにしても多少年齢が高くても住宅ローンを組むことはできますが、利用できる返済期間が短くなるわけです。たとえば、3,000万円、金利3%のローンだと、35年返済を利用できれば毎回返済額は11万円台で済みますが、20年返済だと16万円台になります。もちろん、返済期間が短いほど総返済額は少なくて済むのですが、毎回の返済に無理のない資金計画を組むためには若いときに買うほうが得策ということになります。

なお、同居するか将来同居する子どもがいる人なら、一定条件を満たせば親子リレーローンを利用することができます。その場合には年齢が高くても最長の返済期間を利用できるので、家族でよく話し合ってみてはどうでしょうか。

利用できる返済期間で毎回返済額はこう変わる
 設定条件 借入額3,000万円 金利3% ボーナス返済なし

  返済期間   毎回返済額   総返済額
  20年     16万6,379円  3,993万960円
  25年     14万2,263円  4,267万8,900円
  30年     12万6,481円  4,553万3,160円
  35年     11万5,455円  4,849万1,100円
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●ローンに生命保険がつくのはなぜ?  

ローン返済中に債務者(保険加入者)が亡くなった場合、保険金が支払われてローンはなくなります。

住宅ローンを利用するときには、民間の銀行ローンでは生命保険に加入するのが義務になっています。生命保険に加入できない人はローンを利用できないわけです。公庫融資では義務ではありませんが、それでも95%以上の人が生命保険に加入しています。保険料は銀行ローンでは銀行が負担してくれるため、利用者は無料。公庫融資では年ごとに保険料を支払う仕組みで、1年目は1,000万円あたり2万8,100円です。

この生命保険に入っていれば、ローン返済中に債務者(保険加入者)が亡くなったとき、保険によってローン残債が相殺され、遺族にはローン返済のない家が残ります。保険に入っていないと、大黒柱を失ったのにローンの支払いを続けなければならず、生活が厳しくなるのは目に見えています。加入が義務になっていない金融機関でも必ず加入しておくようにしましょう。

なお、公庫融資では配偶者が連帯債務者になる場合には夫婦で団体信用生命保険に加入することができます。2人分の保険料は1人分の約1.5倍ですから、随分とおトクになります。共働きの夫婦はもちろんのこと、専業主婦の場合でも加入しておくのが安心です。万一奥さんが亡くなったときには、夫は子育てなどのためにそれまで同様の仕事はできなくなる可能性もありますし、またベビーシッターなどの費用がかかるかもしれません。多少負担は重くなっても、それだけの価値はあるのではないでしょうか。

公庫の団体信用生命保険の保険料(1,000万円当たり)

期間 1年目 5年目 10年目 20年目 30年目 35年目
10年 2万8,100円 1万7,700円 2,000円 −− −− −−
20年 2万8,100円 2万4,500円 1万8,800円 1,300円 −− −−
25年 2万8,100円 2万5,800円 2万1,900円 1万100円 −− −−
30年 2万8,100円 2万6,500円 2万3,900円 1万5,600円 1,000円 −−
35年 2万8,100円 2万7,100円 2万5,200円 1万9,300円 8,900円 1,000円
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●住まいの保険には何があるの?  

ローン利用者には加入が義務付けられている火災保険のほか、地震に備える地震保険などもあります。

公的融資、民間融資ともに住宅ローンを借りるときには特約火災保険への加入が義務になっています。公庫融資を利用するときには公庫の特約火災保険しか利用できないので、それで建物の時価相当額の保険をかけておくようにしましょう。公庫の特約火災保険料は一般 の火災保険に比べると5割ほど安くなっているので、結果的にそのほうが得策にもなります。保険料は金融機関や地域、物件の構造などによって違ってきますが、たとえば、東京都武蔵野市の木造一戸建てで保険金額1,500万円、10年契約の場合で一括払いの保険料は7万8,300円、大阪府豊中市の新築マンションで保険金額1,000万円の10年契約の場合で一括払いの保険料は1万9,600円などとなります。契約期間が長いほど1年当たりの保険料は安くなり、35年の一括払いも可能ですが、20年、30年たったときに現在の時価額で十分な保険金額といえるかどうか疑問も残ります。5年か10年程度で更新するのが妥当なところでしょう。

この火災保険は地震などによる倒壊、火災の場合には適用されません。それをカバーしてくれるのが地震保険です。地震保険はほとんどの金融機関で義務にはなっていませんが、わが国のような地震国では地震保険に加入しておくほうがいいでしょう。保険料はやはり地域や物件の構造などによって違ってきます。住宅金融公庫では、たとえば、東京都の新築マンションで保険金額1,000万円の1年契約の場合、保険料は1万6,200円になります。この地震保険の契約期間は5年間が限度で、特約火災保険と同じ期間か1年ごとの契約のいずれかになります。
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●共有名義のメリットとデメリットを教えて?  

お金を出した割合で登記するのが原則ですが、共有名義には税制面 でのメリットもあります。

マイホームは誰がいくらのお金を出したかに応じて持ち分を決めて登記するのが原則です。たとえば、夫名義の預金から頭金を出し、ローンも夫一人の収入から返済していくのであれば、夫の単独名義になります。共有名義にしたほうが何かと得策だからと共有名義にすると、夫から妻に贈与があったとみなされ、贈与税の対象になりかねません。一方、共働きなどで夫婦で協力して購入する場合には、頭金の割合、収入の割合に応じてそれぞれの持ち分を決めて登記するようにすればいいわけです。

仮に1,000万円の頭金で4,000万円の家を買う場合でみましょう。頭金は夫が自分名義の預金と親からの援助で400万円、妻も同様に600万円を出します。残りの3,000万円をローンで買います。共働きの場合、ローンは年収比率に応じて配分します。夫が年収400万円、妻が200万円なら、3,000万円のうち夫は2,000万円、妻は1,000万円の負担ということになります。つまり夫は合計2,400万円、妻が1,600万円ということで夫が6割、妻が4割の比率で登記すればいいわけです。

共有名義にしておくと、将来どちらかが亡くなって相続が発生したときの相続財産総額を減らすことになり、相続税を軽減できます。また、買い換えなどで売却して利益が出たときには所得税の対象になりますが、「居住用財産の3,000万円特別 控除」という軽減措置があります。夫婦で建物を共有しているときには、この特例を2人分使えるようになって、6,000万円まで非課税になるわけです。さらに、万一離婚問題などが出てきたときにも、お互いの持ち分が明確になっていれば、財産分与などの話し合いを進めやすいといったメリットもあるかもしれません。共有名義にすると登記費用が多少高くなるといったデメリットはありますが、将来のメリットの大きさを考えると共有名義にしておくのが得策といえるでしょう。
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●引っ越しで気をつけることは何?  

住民票の転出・転入の手続きの他、郵便局に移転手続き、免許証などの住所変更なども忘れないようにしましょう。

購入した家が完成していよいよ引っ越し。でも、安心するのはまだ早い。いろいろとやっておかないといけないことが多いのです。あらかじめスケジュール表を作って家族で担当を決め、手分けしながら確実に実行するようにしていかないと、いざというときにドタバタになって苦労します。

●1か月前から2週間前の間
 ・複数の引越し専門会社を呼んで見積もりをとる。料金、
  サービス内容などを確認しながら依頼先を決定
 ・粗大ゴミの処理について市町村の清掃事務所に連絡、
  処理方法や料金を確認
 ・転校を伴う場合には現在の学校で転校手続き
 ・電話会社に移転を通知、新居での番号を確認
 ・引越し日が決まったら引越しの挨拶状作成

  ●2週間前から引越し当日まで
 ・住民票の転出届けを出し、転出証明書入手
 ・電気・ガス・水道・新聞など営業所や店舗に連絡、
  入居日から使用できるように手配
 ・郵便局に移転の通知(1年間は転送してくれる)

  ●引越し当日
 ・旧居でお世話になった人に挨拶
 ・新居でガスの開栓立ち会い、電気・ガスなどの使用開始通知郵送
 ・電話移設工事(回線によってはNTT職員の作業が必要になる
  こともある)
 ・一戸建てなら向こう3軒両隣、マンションなら同じフロアと
  上下階の人に挨拶

  ●引越し後
 ・引越し後14日以内に市町村役場に転入届け提出
 ・転入届けと同時に印鑑登録
 ・新居の市町村役場で転入学届けを提出し、就学通知書を転校先
  に提出
 ・各種の住所変更手続き。運転免許証は所轄警察署へ、銀行や
  郵便局は最寄りの支店
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●家を買い換えると税金はどうなる?  

マイホームの売却なら3,000万円を越える売却益に対してのみ課税されます。

まず家を売って利益が出たときには、売却価格から購入した価格やその後の増改築などにかかった費用などを差し引いた譲渡所得に対して所得税・住民税がかかります。ただし、マイホームの場合には、「居住用財産の3,000万円特別 控除」が適用されます。譲渡所得から3,000万円を差し引いた金額が課税譲渡所得になり、3,000万円以下の譲渡所得なら課税譲渡所得はゼロ、税額もゼロで住みます。3,000万円を超える部分については、6,000万円までの部分が税率14%、6,000万円超の部分が20%になります(保有期間が10年を超えている場合)。このほか、買い換えの場合には一定の条件を満たせば、「居住用財産の買い換え特例」を使うこともできます。これだと売却価格より高い家を買えば課税を繰り延べすることができ、買い換え時点では税額がゼロになります。

でも、バブル期やそれ以降に買った人のほとんどは購入価格より低い価格で売却することになるでしょう。そのように譲渡損失が出る場合には、損失分を4年間に渡って給与所得から差し引くことができます。これが損益通 算・繰越控除と呼ばれる制度です。たとえば、5,000万円で買った家を3,000万円で売ると2,000万円の損失です(実際には減価償却など細かな計算がありますがここでは省略)。この人の年間の給与所得が500万円とすれば4年間給与所得をゼロにすることができ、住民税・所得税がゼロになります。扶養家族の数や自治体にもよりますが、年間20万円から30万円ほどの節税になるでしょう。年間の所得の多い人ならこの2倍、3倍の節税効果 が期待できます。しかも、損益通算・繰越控除の終了後はローン控除を利用することができます。
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